誘導電動機は巻き線が巻かれている固定子と回転子との隙間の回転磁界に引っ張られて回転子は回転します。
この巻き線に商用電源周波数の励磁電流が流れることによって、商用周波数(基本波)の回転磁場が発生します。
通常使用されている誘導電動機はモーター筐体の鉄芯に開けられたスロット(溝)に銅製の巻き線が収納されています。
ところが、銅線は磁気を通す性質が小さい(磁気抵抗が大きい=非磁性体)ため、スロットの直下では磁場の強さは小さくなります。
対して鉄芯の直下では磁気を通す性質が大きい(=磁性体)ため、この直下では磁界は大きくなります。
そのため基本波(50Hz、60Hz)の回転磁場の上に下図のようなスロットに起因する高調波回転磁界が発生します。
商用周波数(基本波)の回転磁界が発生すると、この磁界により固定子の巻き線収納スロットに起因する高調波回転磁界が発生します。
この磁界が2次ローターの巻き線に高調波電圧を誘起し、この高調波電圧によりローターに高調波電流が流れます。この高調波電流と高調波回転磁界との間で電磁気力が発生し、逆回転のトルクが発生し、モーター効率を低下させています。
シガセイバーは、モーターに発生している11次・17次・23次・29次・35次の逆回転方向の小さな波(磁界)をカットすることで、モーターの回転効率を上げ、約10%のモーターの消費電力を削減し、省エネを行います。
参考
近年音の世界では、発生する音と正反対の音を出すことにより、音を消す技術が製品化されています。
シガセイバーの技術は、これと似たような原理で省電を行う技術と言えます。
①モーターには構造的内部要因に起因する高調波ロスが存在 ⇒ モーター自体の特性
②そのロスの正体は第11次・17次・23次・29次・35次高調波 ⇒ 交流理論としては一般的な話
③そのロスを解消する技術でソリューション製品をご紹介 ⇒ 特許技術(登録済み:特許第6163100号)